2016年8月26日金曜日
ジミヘンドリックスのパープルへイズのイントロフレーズを分析しました!
パープルへイズのイントロフレーズを分析しました。
メロディーの構成音だけ見るとマイナーペンタトニックですが、その音の順番、指使いは王道のロックフレーズとはずいぶん違います。
ジミは天才、とよく一言で済まされてしましますが、理論などはわからなくてもジミのなかには確かな音使いに関する確かな感覚、法則などがあったはずだと思います。
それを解き明かせればジミの核心にもっと近づけるのではないかと思います。
メロディーがどのようなコード感を持っているのか、そのコードはどのような聴こえ方の機能を持っているのか、(トニック、サブドミナント、ドミナント)という観点から分析して考察してみました。
メロディーのを度数で表したものです。
最初の2節分のメロディーをみていきましょう。
ベース音から見るとイントロはEのワンコードです。
しかしフレーズの聴こえ方、落ち着きどころがEのワンコードでは説明できず、ジミはなにか別のコード進行を想定しているような感じです。
これは非常にジャズ的なアプローチでバックのコードとは違うコード進行を想定したフレーズを弾くことでバックとソロの対比をより面白くします。
ソロフレーズからもコード感が聴こえることは説得力のあるフレーズを弾く上で欠かせない要素です。
またこうした観点からいうとイントロのベースはEにステイするペダルベースととった方がよいでしょう
では実際にどんなコードが想定されているのでしょうか。
最初の一節、ⅠmからⅣに向かって解決する流れに聴こえます。
このキーで言うとEmからA。
機能でいうとトニックからサブドミナントです。
2節目も同じく。トニックからサブドミナント。
ただ設定コードは微妙に違って♭ⅢからⅣ。
従ってGからAです。
ポイントはトニックからサブドミナントへ向かって、そこでフレーズが一段落している点です。
サブドミナントはいわば助走を始めるような印象の機能です。
そこでフレーズが区切れることによって、落ち着かない、解決しきらないフワフワした感じがでます。
この浮遊感がサイケデリックな感じに繋がるんじゃないでしょうか。
ジミはパープルへイズは海中を歩いている夢を見て着想を得たと言っています。
サブドミナントという助走を始めた段階でフレーズが終わり、どこに向かっていくのかわからない感じ。
もやを掴んでかきわけて歩いている感じ、Hazeの中を進んでいる感じがこのフレーズで表現されているといえます。
まとめると重要な点は2点。
1つ目はメロディー自体が確かなコード感を持っていること。
2つ目はそのコード感によって浮遊感=サイケ感というイメージが表現されていることです。
<Live info>
9/6 下北沢 Rhapsody
with Acoustic Sound Oranization
10/11 吉祥寺 Star Pine’s Cafe
Acousphere Record Artists
<Lesson info>
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