2022年8月24日水曜日

久しぶりにCD聴いてます!




CDラジカセ買いました。
このストリーミング&サブスク全盛期になんともアンティークなアイテムですが、やはりCDを日常で聴きたいと思ったんです。
高音質で聴きたい時はモニタースピーカーにつなげればいいのでなるべくコンパクトなものにしました。
モニタースピーカーと差があった方がマスタリング時のリファレンスにもなりますからね。

さてスマホ1つでなんでも聞ける時代ですが、意外と日常で音楽を聴くシーンて少なくなってしまうと思うんです。
まずスマホで担っているタスクが単純に多い。
ちょっとメースが来たりすると再生が一旦止まる。
SNSを開くとやはり止まる。
そうこうしてるうちに充電が必要になる。などです。

日常で、こうして文章を書いている横でも常に音楽があって鼻歌を歌っている状況。


音楽家には大事だと思うんです。
こうして書くと当たり前のことのように思いますが、CDという媒体を利用しなくなってそんな習慣もすごく少なくなってしまったように思うのです。

実際にCDプレイヤーで再生してみるとアルバム1枚をものすごくじっくり楽しめる。
スマホだと勝手にいろんなところにリピートされていったりとか、逆に1曲や1枚をリピートできなかったりとか色々と不便なところもあります。

昨日からBruce HornsbyのHarbor Lightsをリピートしてずっと聴いています。
聴くたびにいろんなところに気がつきます。
リードギターの多くは言わずもがなのPat Metheny。
一方で耳を惹くエレキギターも。パーソナルを見るとなんとJerry Garcia。
これまた印象に残るコーラスはBonnie Raitt。

いやあ楽しい。アルバムをこうして聴くなんてことは長いことなかった。この感覚を忘れていました。
そして最後の曲が終わったら1度止まります。ここで感じる余韻。これもまた良いものです。

音楽好きの皆さんはぜひ今一度CDやレコードといったいわゆるフィジカルのものを聴いて見るのはいかがでしょうか。
きっと音楽の楽しみに改めて出会えるのではないでしょうか。

2022年8月19日金曜日

レコーディングの開始はテンポ決めから。アンビバレンスな音楽という事象の中でなんとか線引きをする!


アレンジなどが決まり、本番のレコーディングの折にはまずテンポを決めます。

今回のレコーディングもその例に漏れずまずはテンポの吟味から始めました。


アレンジができた段階で大体のテンポのイメージはあります。

皆さんも鼻歌を歌うとき、各曲ごとに大体のテンポのイメージはあると思います。

基本的にはそれと同じ感覚です。


今回は120からスタート。曲はBeatlesのDrive My Carです。

最初の印象は大体良さそう。

ここから115にしてみると遅い。音を置きにいっている感じ。アレンジが活きません。

なので速い方にシフトチェンジ。


レコーディングで大事なのはしっかり吟味すること、そして好き嫌いや感覚だけで決めないこと。

こうこうこういう理由ないし聴こえ方によりAよりBの方が良い。としっかり理由立てて決断をします。


レコーディングやクリエイションというと「感覚、センス」というイメージを持つ方が多いと思いますが、そのようなものに頼った判断方法では自分の中のルーティーンに陥り抜け出すことができません。

それは鼻歌を適当に歌うのと本質は変わらず、たいそうな機材で録音をしているのでしっかり作っているように感じるだけだと僕は思います。


BPMを120から2ずつあげていって様子を見ます。

もちろん録音してしっかりプレイバックを聴いて判断します。


弾いている時には少し速いかなと思ってもプレイバックを聴くともっと速くてもいいなと感じます。

その時点で前のテンポが遅いテイクはもうかなり遅く聴こえます。

入念に試していくとだんだん耳がアップデートされていく感じがしますね。


BPM128になった時点でさすがに慌てた印象になったので、BPM126をもう一度聴いてみます。

遅い印象も特になくノリもしっかり出ているためBPM126に決定。



テンポ決定の一番の基準は曲やアレンジが1番活きるテンポであること。

テンポが違うだけで音の質感やノリもかなり違ってきます。

もっと軽快なノリがいいのか、逆にもっとどっしりがいいのか?

これ曲と対話するようにプレイバックを聴いていくしかありません。


弾きやすい/弾きにくいといったプレイヤーの都合ではなく主体はやはり曲なのです。


しかし「さすがにこのテンポでは指が追いつかない」といったときもあるのは事実です。

これはバランスでどこまで攻めてどこで線を引くか。


冒頭で感覚で決めないことと書きましたが、あえて書きます。

ここは感覚と経験です。


今回一番言いたいことは音楽には「Yes and No」 相対する答えのどちらの部分も含んでいるというアンビバレンスな事象が山ほどあるということです。

その中になんとか線を引き判断を重ねていくのがレコーディングなのではないでしょうか?


2022年8月17日水曜日

レコーディング再開しました!

 


昨日からアコースフィアレコーディングスタジオにて、Sonascribeのレコーディングが本格的に再開しました!

コロナ禍が始まってほぼ3年、レッスン形態の変遷やそもそも生活自体が大変な時期だったこともあり長らくこうしたクリエイションはやれずにいました。


このところ、レコーディングの依頼があったこともあり、ようやく自分たちの作品作りもはじめられる状態になりました。

まあ気持ちの問題一つである側面も否めないのですが、やはりクリエイションは気持ちのありようがすごく大事なのです。


さてレコーディングですが、音楽の中で一番過酷な作業だと思います。

レコーディングって本当に気持ちや気合いが乗るんです。

及第点くらいのまあこんなもんかなという気持ちで演奏したものはまあまあの作品にしかなりません。逆にとことん突き詰めたものにはやはり気持ち、熱、密度、いろいろなものが込もると思います。


これは単に録音時の演奏のテンションとかそういう一面的なものではなく、アレンジやプリプロ段階での熱意とか、録音する曲に対する思いとか、いろいろなものが総合して乗ってきます。

だから音源作品というのは尊いんだと思いますね。


名盤が名盤として今日も残っているのはそうした作り手の - 演奏者のみならずそれに関わった全ての人の熱意が込もっているからでしょう。


自分が感銘を受けた名盤たちに少しでも近づいた音源ができるよう、レコーディングをまた頑張っていきたいと思います!

ぜひご期待ください!

2022年8月13日土曜日

弦交換のタイミングとは? 実際みんながみんなきっちり替えているのか??

弦はどのくらいの間隔で替えればよいのか?とレッスンでは訊かれることもしばしばあります。
楽器屋屋さんで訊くと3、4ヶ月に1度と言われることが多いようですね。
ネットで調べても多分そのぐらいの答えが多いでしょう。

では実際にそのぐらいのペースでみんな替えているかというと、実はそんなこともないと思います。
理想を言えば3、4ヶ月に1度、ともすれば2ヶ月に1度くらい替えられると音は一番いいんでしょうけれども、結構手間もかかりますよね?

特に初心者の頃は弦交換のやり方自体もよくわからず、一大行事になると思います。
そんな状況で3、4ヶ月に1度なんて言われると大なり小なりプレッシャーになると思います。

実際ナイロン弦のクラシックギターやウクレレの弦はかなり長持ちします。
金属弦のエレキやフォークギターは錆や手垢でそれらより寿命が短いですが、最近はコーティング弦の防錆性能も格段に上がりました。

なのでチューニングがよっぽど合いにくくなってこなければ、切れるまでは張りっぱなしでも構わないと僕は思います。

ただし、ここで書いておきたいのは弦交換なんてどうでもいいよ!ということではありません。
それに気をとられすぎて楽器を気楽に楽しめなくなってしまうのは勿体無いということです。

前述のように理想を言えばこのくらい、というのはあります。
しかしその限りでないといい音がしないのか?上達の妨げになるのか?というと決してそんなことはありません。
各々の裁量でそろそろ替えようかなと思った時に替えてもらえれば十分だと思います。

弦交換のやり方がよくわからない最初のうちは交換時期の具合がわからず何かと気になりますが、弦交換が苦にならないくらい慣れてくるとそんなにあくせく替えなくてもいいか〜と思うものです。

エンジンオイルなどと違って、弦が古くなっても楽器が壊れるわけではありません。
色々な情報に右往左往せず、ゆったりと長く付き合っていくのが上達のコツの一つなのではないかと思います。

というわけで今回は弦交換の本音と建て前。そんな不動の答えがあるわけではないよというお話でした。
ご参考になれば!