2019年2月21日木曜日

音を記そう! 残そう!



ここ最近はレコーディング案件もあり、自分自身の活動のみならずもっと積極的に色々な人の音楽作品制作を手伝っていきたいなということを考えています。
レッスンの生徒さんだったり、インスタで出会った人だったり。

歌や楽器の能力を持ってる人は世の中に多くいます。生徒さんでもレッスンの中で力をつけてきた方もいっぱいいます。
しかしレコーディングのスキルや機材となると、それを持っている人はまだまだ少ないです。
レコーディングの機器の進化や、iTunes、Youtubeといった発表の場の充実といった環境が整ったとはいえそれらの獲得は依然として難しいのが現状です。

ギターやウクレレのレッスンでは僕の「演奏」というスキルを皆さんとシェアしているわけですが、レコーディングのスキルや機材もシェアするということです。
そして「楽器を弾く」という経験の先にある作品を作るという経験をより多くの人にもたらすことができたらいいなと思っています。

作品作りはとても大変ですけど、音を記すというのはとても尊いことです。
その記した音で人生が変わることもあるかもしれない。

限られた人しかレコーディングや発表ができない時代はもう終わりました。
でも簡単にとか等身大でいいとかそういうのはイヤです。
それは僕が求める音楽でも皆さんに体験して欲しい音楽でもない。
やるからには力を出し切っていいものを作りましょう。

もっと多くの人に音楽を!

2019年2月20日水曜日

画狂老人卍


画狂老人卍、これは葛飾北斎が最晩年に用いた画号、いわばペンネームです。
写真はその頃に書かれた自画像です。
このエキセントリックな画号と画風に違わず、かなりブッ飛んだ人だったようです。
次かた次へと転居を繰り返し、人に挨拶はせず、お金には無頓着。
しかし絵に関してはまさに狂っているといえるような並ならぬ情熱を持っていたようです。

彼は88歳で亡くなったのですが、死ぬまで絵を書き続けたそうです。
年を重ねると老成とでもいいますか、長いキャリアに裏打ちされた揺るぎない自信が漲っているのではないかと思います。
しかし北斎はそうしたものとは無縁でした。
北斎は80代になってもなお「ガキの頃から絵を描いてきたけど80歳をこえてもまだ猫一匹まともに描けやしねえ!」と嘆き、本気で悔し涙を流していたそうです。

キャリアを重ねてえる自信はとても大切なものだと思います。
しかし成長を続けるためには自分を否定し、コンプレックスを持ち続けていくことが重要だと思います。
「ここまでやったからよい」という満足や「自分はできている」という自惚れは自身の成長を止めてしまいます。
そもそも音楽、絵画、芸術に「これでいい」というゴールはありません。
今まで積み上げてきたものをぶっ壊し続けていくような気概、今までの自分を殺すような鬼気迫る気概が必要なのではないでしょうか。

自分も「50年もギターを弾いてきたけど未だにCコードひとつまともに鳴らせねえ!」と本気で悔しがるような爺さんになりたいと思います。