2017年2月3日金曜日

エレクトリックでアコースティック



「エレクトリックでアコースティックなすべての男女にこのアルバムを捧げる。」

ジミ•ヘンドリックスのエクスペリエンス期最後のアルバムにして一番の大作、Electric Lady Land。
そのアルバムに添えられているジミ自らによるライナーです。

Electric Lady Landを手にしたのはCDをかたっぱしから漁っていた15歳の頃。

「エレクトリックでアコースティック」
なんかえらくかっこ良い響きに聞こえました。

オーバードライブサウンドと大きなアンプでのサウンドシステムが確立して以降、特にエレクトリックとアコースティックはある種の対照的な概念として用いられてきたと思います。
アンプラグドなんていう企画が持ち上がったのもそのせいですね。

生楽器とはとても違う電気による音、エレクトリックギター。
しかしその登場から半世紀以上の時を経て、エレクトリックサウンドは人々の耳にとってかなり生楽器と変わらぬ楽器のサウンドとして定着したと思います。

今やEDMやテクノなど根本から機械によって作られる音楽がでてきています。
必ずしも対照的に捉える必要はないんですけれども、それらの登場によってエレクトリックギターも人の手によるアナログ的な演奏という意味でアコースティックな要素を多分に含むようになってきたのではないかと思います。

アコースティックなエレクトリックギター、エレクトリックなアコースティックギター。
ソナスクライブでギターを弾く上でそんなコンセプトをやはり自分のなかに持っています。
その垣根を越えた音楽、サウンドを体現したいと思っています。

エレクトリックでアコースティック、Electric Lady Landを聴きながら読んだ、ジミのこの言葉がどうにも忘れられないのです。