2016年7月24日日曜日
アメリカの伝説のスタジオ、サウンドシティーのドキュメンタリー
サウンドシティーという映画を観ました。
ニルバーナのデイヴ・グロールを中心にサウンドシティーというアメリカの伝説のスタジオの歴史を追うドキュメンタリー。
デジタルへと録音形態が進んでいくなか、頑にアナログの機材、録り方にこだわったサウンドシティー。
数々の名盤を生み出したこのスタジオにあったのはルパート・ニーヴによるコンソール。
ここで録音した数々のミュージシャンがその魅力を語っていきます。
「ニーヴがあったからここで録音しようと思った」
「ニーヴの卓だと音が全然違う」
アメリカのロックの名盤で聴くあの感じはサウンドシティーで録られたニーヴの音だったんだなと。
アルバムに閉じ込められた熱気な空気感の向こうにはやっぱりこういう伝説の場所があるんだなと思います。
その風景を一度観られたことで音を聴きながら空想が広がります。
音の向こう側に見えてくるサウンドシティーのおんぼろな部屋、その中で汗まみれで演奏するバンド。
スタジオと聴いて思い出すのはやっぱりロンドンのアビーロードスタジオ。
ビートルズのイメージが強いかも知れませんが60年代からロンドンの最先端のスタジオであり続けているアビーロードもやはり同じように数々の名盤を生み出してきました。
いまやデジタル録音が当たり前で、僕らもその恩恵に預かっているわけですが、こうした昔ながらの機材、やり方でしか出せない味もあるのかなと思う一方、機材ややり方の工夫でこういう熱気を閉じ込めることはできるんじゃないかと思います。
記録しなきゃいけないものはなにか、綺麗な音とか正しい音とかではなく、もちろんそれは大事なところですが、ミュージシャンの熱量、空気そういうものまでサウンドシティーのエンジニア達は見据えて録音に臨んでいたのだと思います。
もっといろいろ機材を充実させたりしてその方法を模索していきたいですが、とにかくひたすら作らねば!