2014年5月31日土曜日

サウンドチェック見学備忘録


先日、モーションブルー横浜で行われた師匠のAcousphereさんのライブ。
今回もサウンドチェックを見学させて頂いた。
今回も多くのことを勉強させて頂くことができた。

まず必要なのが多角的な視点、音の聞き方。
まずはメインのボリュームから決めていく訳だが、大きい音は大きく、小さい音は小さく、その音量差がはっきりと伝わり、かつ耳に痛くないことが主要なポイントとなる。
また、音量という単一的な捉え方ではなく低音、高音、引いては各周波数帯など細かなセクションに分けた捉え方が必要になる。
たとえばボリュームとしては大きく聞こえるが、低音をトリートすればちょうどよく鳴るだろうという先を見越した見極めも必要だ。
空気の振動など、アンテナを張るべき箇所はたくさんある。
それらを総合して判断をして行くことが必要だ。

次に出過ぎている箇所をカットしていく。
イコライジング、すなわち均等にするということなので、どの音が欲しいかではなく、どの音が大きいかという考えを基本に置いて行うことが大切だ。
低音に関してはウルフトーンになっている周波数を見つける、音圧感と音程感のバランスをとる所がポイントだと思う。
低域のカットが少なければ、その分低音は出る訳だが適度な音量感であっても音程が感じられない場合がある。
カットしすぎてしまえばすっきりと音程が聞こえる音にはなるが迫力がなくなってしまう。
伴奏のギター1本でメロディーを支えるワンマンリズムセクションのスタイルではこの低音のバランスが要の1つとなるのではないだろうか。
低音は特に空気の振動を引き起こすので音だけでなく、その振動も感じての判断が必要だ。
耳だけでなく全身を使ってスピーカーからの情報を取り入れなければならない。

そして高音に関してだが高音成分が多ければよりクリアに聞こえるがその分指や爪が当たった音が増幅されてしまう。
特にチャッというストミングの音やハーモニクスの音は耳に刺さる音になりやすいので特にケアする必要がある。
ここもやはりバランスが重要だ。
僕は高音を上げすぎるきらいがある。
クリアな音を求めての所為だがハイファイでクリアな音=現場でのベストな音ではないをもっと体感的に知っていきたい。

サウンドは伴奏のギターから作る。
となればSonascribeにおいて井上くんが弾くギターの音をチェックし仕上げるのは僕の役割となる。
今回のような勉強の機会に加えて、日頃からのリスニング、マスタリング、自分達の現場でのサウンドチェックを通して、耳を作っていきたい。