2012年7月8日日曜日
膝を突き合わせてもの作りをする。
同じメンバーでじっくりと膝を突き合わせてもの作りをするということの大切さひしひしと感じています。
日ごと、様々なミュージシャンと録音や演奏を行うのも大変なスキルがいることですし、多くのミュージシャンと拘ることは素晴らしいことだと思います。
しかし、ある程度の期間以上、同じメンバーで制作活動を続けるからこそ生み出せるものがあるように思いますし、僕自身もそのように活動して行きたいと思います。
僕自身、ソウルミュージックが大好きなのですが、ソウルはまさにミュージシャンが膝を付き合わせて作り上げた「バンドサウンド」によって花開いてきた音楽であると思います。
モータウンとスタックス・ボルトが二大レーベルと言えるのですが、これら2つのレーベルはそれぞれはっきりした特色を打ち出していました。
洗練されたポップなメロディーのモータウン。ブルーズ色を強く残した泥臭く荒々しいノリのスタックス。
この2つのレーベルではいつも同じミュージシャンで組まれたバンドがレコーディングを一手に引き受けていたのです。
モータウンはファンクブラザーズ、スタックスはブッカーT&ザ・MGsというバンドがレーベルに所属するほとんど全てのシンガーのレコーディング、場合によってはプロデュースまでをも行っていました。
長く同じメンバーと演奏を続けていくことで生まれるもの。それはお互いのグルーヴを感じ取る力と表現する音楽像の強い共通認識のではないかと思います。
ただテンポを合わせて演奏するだけでは生まれ得ないテンション感、まるでお互いいっぱいまでひしめき合ってゴールまで駆け抜けて行くような感じ。緊迫感。それは膝をつきあわせて制作や演奏を続けて来た間柄でないと表現できないものだと思います。
この動画1960年代のOtis Reddingのヨーロッパツアーのものです。この上なく力強いOtis Reddingの歌を揺るぎなく支えるMGs。スタックスはソウルミュージックのスターシンガーを数多く輩出してきました。ひたすら力強いソウルを目指して制作を続けたバックバンドのMGsはスタックスの躍進の大きな言動力になったと思います。
僕もこんな力強くて緊張感に溢れた演奏を目指して、Snascribeをじっくり育てていきたいと思います!