2015年8月12日水曜日

プラスチックの宝もの


このところ最終マスタリングやら、ジャケット制作やらを忙しく行っておりますSonascribeのファーストアルバム、"Stand One"
ますは試作版を手に自分たちで聴いたりなどしております。

ジャケットを手に取ってアートワークを眺めながら、CDで音楽を聴くのなんか何年振りでしょうか。
YouTubeやデジタル配信が普及してからやはりCDを手にとる機会は少なくなりました。
たとえCDを持っていたとしてもパソコンにデータで入っているため、聴く時はもっぱらiTunesかYouTube。
実際に僕も持っているCDは全部パソコンに取り込んで、現物は実家に置いてあります。

しかしこうして実際にCD一枚を通して聴いてみるとずいぶんと聴こえ方が違うものです。
ひとつひとつの曲が放つ色彩、曲感の静寂と緊張感。それらがアルバムという1つの世界の中に自分を惹き込んでくれるようです。

聴きたいCDを探して中古屋を駆け回った10代の頃。
大切なアルバムは一枚一枚、買った時のことを覚えています。
あの小さな円盤の中に一体どれほどのワクワクと興奮が詰まっていたことか!

あのプラスチックの宝のためなら死んだっていい!
本当にそう思わせられるほどアルバムというものに僕は魅了されていました。

インターネットが音楽与えた影響が論じられて久しいですが、レコードやCDでアルバムを通して聴く、その文化は今後もずっと残っていって欲しい、音楽を愛する方にはぜひその体験をして欲しい。
音楽を作る側として改めてそんなことを思います。