2015年5月15日金曜日

パット・メセニーの右肩は下がっている。その2


以前のブログで挙げたパット・メセニーのフォームについての2つの仮説、肘でギターを押さえ込んでいる、右肩が下がっているんじゃなくて左肩が上がっているについて現時点での結論を記しておきたいと思う。


・肘でギターを押さえ込んでいる
肘でというより右腕全体を使って体に密着させているようだ。
ギターを体と、もっというと音色を決める根幹である右手と一体化させているようなイメージなのではないだろうか。

具体的にいうと、脇とギターの間に隙間がない。
ギターの上端に腕がかかっているのではなく、がばっとギターを抱えている。
したがって肘の位置がやや低い。
Fホールが正面から完全に見える状態。
他のギタリストに比べてギターのボデイが体の中心に近い。


・右肩が下がっているんじゃなくて左肩が上がっている
映像をみると左肩がぐにぐにと動いている。
左腕全体を使って運指を行っているということだ。

ギターを弾くとき、左手は持ち上げられて曲がった状態にある。
当然ながらこの状態を保つためには多少なり力がいる。
普通に構えると前腕部から手首あたりの筋肉が緊張してこの姿勢を保っているように感じる。
しかし、肩から上腕部の筋肉を意識して肩ごと動かしながら運指をすると前腕部’、手首が軽くなる。
従って、今まで左手のフォームを保つために使っていたパワーを運指に使える。
パットの力強いフィンがリングの源はここにあるのではないだろうか。


以上の点を踏まえ、ギター構えると自然と右肩が下がり、左肩が上がってくる。
そのまま足をガツッと開けばかなりパットの姿に近い。
ここまでくれば、できれば顔も真似て弾きたいところだ。