2014年11月17日月曜日

歌の練習備忘録


ここのところ、特に集中して歌の練習をしている。
メロディープレイヤーとして歌の感覚をもっと培わねばとか、イヤートレーニングも兼ねてとか理由は挙げていけばいくつかあるのだけれども、結局のところミュージシャンたるもの歌ぐらい歌えなければというところに端を発する。

歌ぐらいというと語弊があるかもしれない。
ボーカリストは自分の声を商品にするために様々な鍛錬を積んでいる。
僕らギタリストはそこまでの声は必要ないにせよ、しっかりしたピッチである程度の声量で歌うことは必要だと思うのだ。
もちろん将来的には商品レベルの声で歌えたらとは思うけれども。

ある程度の成果がでたのでこれまでの練習法や気付いた点をまとめておきたい。


・トランペットを吹く
ピッチをコントロールするということは声を出すときの空気の流れをコントロールするということである。
そのことに加えて声量を稼ぐためにも複式呼吸が不可欠だ。
しかしこの複式呼吸がわかりにくい。
体の内部のことなのでその動きは目に見えない。
今、複式で歌えているのか、未習得の人間にとってその判断は難しい。

そこでトランペットである。
トランペットは複式呼吸でないと絶対に音が鳴ってくれない。
一方、声は普段から出しているものなので、歌のための正しい呼吸法でなくても一応歌えてしまう。
これを正しい方法でなければ音が出ないトランペットという環境に自分を置くことで複式呼吸を習得していくのだ。
トランペットが一番シビアなので効果が高いがハーモニカやピアニカなどでもある程度練習ができる。


・口の形と発音
歌は歌詞として言葉を発していくわけだが、喋り言葉の感覚ででいくと1つ1つの言葉の母音や子音ごとに口の形は変わる。
口の形が変わると空気の流れ方も変わるのでそれに合わせて、送り出す空気の量を変えなければ音程も変化してしまう。
ピッチが乱れる原因は口の形と空気のコントロールが一致して行えていないことにある。

つまりピッチ良く歌うためにはあまり口の形をハキハキと変えない方がよい。
いうなれば滑舌は良くない方がいいのだ。
加えてハキハキと滑舌よく歌われるとロマンティックではない。
ピッチ以外の部分でも滑舌よく歌うことはマイナス面が大きいのだ。

基本的に喋り言葉と歌い言葉は全く別ものという意識でのもと、ピッチを安定させやすい口の形を模索しながらの練習が効を奏すると思う。


・常に楽器と一緒に歌う。
正しいピッチを体に憶え込ませていくことは言うまでもなく欠かせないことである。
そのためには常に楽器でメロディーを弾きながら同じ音を歌っていく練習が必要だ。

ギタリストであればハーモニクスや5フレットと開放弦でチューニングするときの感覚をイメージして欲しい。
音程がずれているときの音が揺らいでいる状態とピタッと合った時の揺らぎのない感じだ。

ゆっくりでいいので楽器と響き合うように同じ音を歌っていく。
楽器の音と自分の声、両方にしっかりと耳を傾けていくイメージを持つ。


以上の3つが僕のこれまでの練習の中で重要と感じた点だ。
ピッチを正しくとる発声法がわかってくれば次は好きな歌手を真似ていくことが必要なのではないだろうか。
引き続きデイリーワークとして取り組んでいきたいと思う。